あの人、口クサいよね~!
えっ、私のこと・・・?
私は突然周囲から聞こえてきた会話にどきっとしてしまい、自分の口臭が気になって仕方なくなってしまいまったことがあります。
自分の口臭は本当に気づきづらいので、周囲の反応が気になってしまうんですよね。
最近はコロナウイルスの関係でマスク生活をしているため、油断しがちですが、家族や誰かと食事する時にふと口臭が気になってしまう方もいるのではないでしょうか?
実は「日本人の約7割は口がニオう」ということが調査で分かっています。
でも、歯磨きはちゃんとしてるし!
実は歯磨き等のオーラルケアだけでは防げない口臭があるんです。
自分では気づかないうちに周囲にクサいニオイを放っているかも・・・。
今回は、そんな気になる口臭の主な原因と改善策について紹介します!
口臭の原因
口臭には時間経過や歯磨きなどで解消できる一時的な口臭とそうでない慢性的な口臭があります。
今回は一時的な口臭として「生理的口臭」「飲食物・趣向品による口臭」、慢性的な口臭として「病的口臭」を紹介します。
生理的口臭
生理的口臭とは、起床直後や空腹時、緊張時、疲労時等に起こる口臭です。
原因は唾液の分泌が減少することです。
口臭はタンパク質を細菌が分解する際に発生する「臭気ガス」が原因ですが、この臭気ガスは主に口内の悪玉菌が作り出しています。
「悪玉菌」と聞くと腸内細菌を思い浮かべるかもしれませんが、口の中にも100億を超える細菌が棲んでいて、中には悪玉菌や善玉菌もあります。
臭気ガスを発生する悪玉菌は、口の中から完全になくすことができませんが、善玉菌を増やすことで悪玉菌の活動を抑制できます。
そして、悪玉菌を減らし、善玉菌を増やす役割を担うのが「唾液」なのです。
唾液は、起床直後や空腹時等に減少してしまうため、口臭が臭うようになってしまいます。
しかし、食事や歯みがきをすることで唾液の分泌が増えるため、口臭も次第に無くなります。
緊張したときに口がカラカラに渇いてしまうことがありますが、そのときに口臭を発生している可能性があるんですね・・・。
女性は、月経時や妊娠時、更年期等にホルモンの影響で生理的口臭が出やすくなる場合もあります。
飲食物・嗜好品による口臭
ニンニクやニラ、ネギ等ニオイの強い食品を食べたときも口臭がキツくなることがあります。
私は口臭を気にして人と会うときはニオイの強い食べ物を避けてしまいます。
原因は、口臭の原因物質が血液によって肺に運ばれ、息として吐き出されることです。
ちなみに、食道と胃の境界は飲食物が通る場合以外は閉じられているため、胃の中のニオイが口から臭うことはありません。
歯磨きをしても臭うことがありますが、次第に消えていきます。
アルコールの摂取やタバコなども口臭の原因となることがあります。
病的口臭
虫歯や歯周病、口内炎等の口内の病気によってお口の中に悪玉菌が増殖することがあります。
特に歯周病菌は強い悪臭ガスを大量に作り出すため、口臭がキツくなりやすいです。
原因は悪玉菌なので、悪玉菌の活動を抑える善玉菌を増やす必要があります。
病的口臭は病気の改善が行われない限りはニオイが続き、常に口から悪臭を放つ可能性があります。恐ろしいですね・・・。
口内の病気を患っていて口臭が気になる方は、対策が必要不可欠です。
また、口内の病気以外でも、鼻や喉、呼吸器疾患、肝臓病、糖尿病等の病気が口臭の原因となる可能性があります。
その場合は、自身の患っている病気に合わせた治療が必要になります。
善玉菌を増やす方法
慢性的な病的口臭を予防するためには、口内の「善玉菌を増やす」ことが大事だと分かりました。
では、口内の善玉菌を増やすためにはどうすればよいのでしょうか?
今回は善玉菌を増やす3つの方法を紹介します!
口臭を抑える食べ物を食べる
原因をお話しする際に口臭を引き起こすニオイの強い食べ物について紹介しましたが、反対に口臭を抑えてくれる食べ物もあります。
今回はその中から5つ紹介します!
- 梅干し、レモン
梅干しとレモンは、クエン酸が豊富に含まれています。
クエン酸には、唾液の分泌を促す効果があります。
唾液は悪玉菌を減らし善玉菌を増やしてくれるので、口臭対策になりますね!
また、悪臭の原因となるタンパク質を分解してくれる効果もあります。
- 柿
柿にはタンニンというポリフェノールが含まれています。
タンニンには、口臭の原因菌を殺菌する働きがあるため、ニオイの元を消してくれる効果が期待できます。
- 緑茶
緑茶には、フラボノイドやカテキンというポリフェノールが含まれています。
フラボノイドは、口臭の主な原因菌を分解してくれます。
また、カテキンには、口内の細菌を抑えてくれるため、口臭を抑制する効果があります。
ただし、緑茶に含まれるカフェインは口臭を招いてしまう可能性があるので、飲み過ぎには注意です。
- いも類
いも類にはポリフェノールが豊富に含まれています。
ポリフェノールは、抗酸化作用があり、細菌が増殖するのを抑えてくれます。
虫歯菌や歯周病が増殖するのを抑えることができるため、口臭改善につながります。
舌の運動をする
善玉菌を増やすためには、唾液の分泌を促す舌の運動をすることも効果的です。
舌の運動をすることで唾液腺が刺激されますが、この唾液腺は刺激され続けることで、唾液が分泌されやすくなるので、口内の善玉菌を増やすことができます。
おすすめの方法は「殺菌ベロ回し」という舌の運動です。
「殺菌ベロ回し」は、1分間だけ口の中で舌を回したり伸ばしたりする簡単な運動です。
毎日の食後に行うことで、口内を清潔に保つ効果が期待できます。
毎食1分の運動なら自分でもできそうです!
また、「殺菌ベロ回し」を継続することによって舌の可動域が広がり、より唾液腺を刺激しやすくなるため、唾液が出やすい口内環境へと変化します。
誰でも手軽にできる方法なので、口臭が気になる方は是非試して下さい。
腸内環境を整える
口と腸は体の中でも遠い場所にあり、一見関係無いように思えますが、実は一つの管で繋がっています。
腸内の悪玉菌が多い状態だと、腸のバリア機能と免疫力が低下し、炎症や感染症にかかるリスクが高くなります。
そして、炎症や感染症により歯周病菌が増殖して口臭に繋がる可能性があります。
また、便秘を放置することも口臭の原因になり得ます。
便秘の状態が長く続くと、腐敗臭のする有害物質が血流に乗って全身を巡ります。
そして、一部が肺に届くと息に混じって排出されてきつい口臭がするようになります。
つまり、腸と口は切っても切り離せない関係にあるのです。
腸内環境を悪化させないためには、
- 十分な量の食事を取る
- こまめに水を飲む
- なるべくストレスをためない
- 質の良い睡眠を取る
- 適度な運動をする(30分のウォーキングがおすすめ)
等、生活習慣に気をつける必要があります。
また、牛乳・ヨーグルト等の乳製品や味噌・納豆等の発酵食品は、腸内の善玉菌を増やすのに効果的です。
腸内環境の悪化が気になる方は積極的に摂取してみてはいかがでしょうか?
まとめ
今回は口臭の原因と、口臭対策の一つとして口内の善玉菌を増やす方法について紹介しました。
自分ではなかなか気づきにくい口臭だからこそ、普段から予防することが大切です。
今回ご紹介した口臭の対策方法を参考に、口臭の予防をしてみてはいかがでしょうか?
「口臭が気になって仕方がない!」という方が減ることを願っています!
【監修者プロフィール】
第97回薬剤師国家試験に合格後、薬剤師としてドラッグストア併設の薬局で薬剤師・管理薬剤師を経験しました。
現在は化学系専門商社にて医療法務の業務(薬機法・景品表示法、医療法等)や化学物質管理業務に携わっています。
薬剤師の業務はもちろん、医療・健康分野にも豊富な知識を有しています。
僕は、中年になって自分から発するニオイに気づかず、仕事やプライベートでの失敗を数多くしました。
当時は、ネットも今ほど充実しておらず、「ニオイで病院に行く」という発想もありませんでした。
人間は誰しもが老い、そして加齢臭は避けては通れない道なのです。
僕と同じように加齢臭が気になった人たちへ、良い情報提供をしようと特に加齢臭・口臭等のニオイに特化したサイトを立ち上げました。
ライターは看護師、薬剤師、歯科衛生士、医学部学生等医療関係者等による記事です。
全ての記事が医療法務の専門家による厳しいチェックを受けております。
僕は、中年になって自分から発するニオイに気づかず、仕事やプライベートでの失敗を数多くしました。
当時は、ネットも今ほど充実しておらず、「ニオイで病院に行く」という発想もありませんでした。
人間は誰しもが老い、そして加齢臭は避けては通れない道なのです。
僕と同じように加齢臭が気になった人たちへ、良い情報提供をしようと特に加齢臭・口臭等のニオイに特化したサイトを立ち上げました。
ライターは看護師、薬剤師、歯科衛生士、医学部学生等医療関係者等による記事です。
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