はじめに
皆さんは加齢臭に悩まされた経験ってありますか?
コロナが流行る前のことでした。僕は、会社の寿司詰め状態のエレベーター内で、タバコを吸った帰りの男性の後ろに立ちました。その時、その方のタバコ臭と加齢臭、二日酔い臭のトリプルパンチを食らうことになり、朝から地獄を味わったことがあります。その男性はそんなことは露知らず、普通に別のフロアに降りて行かれたのですが、その後の僕の仕事に支障が出たのは言うまでもありません。
さて、人間というのは上の男性のように、自分自身の体臭が気にならないものです。自分の体臭はいつも嗅いでいるので、無頓着になりやすいようです。
これはいい香りのする人も悪いニオイをしている人も同様です。
そうなると悪いニオイの代名詞である加齢臭に関しては自分で気づくことが難しいと言えるでしょう。
そこで、加齢臭の発生メカニズムとその対処法を知ることで自分の嫌なニオイを他人に知られることを防ぐことができます。今回は加齢臭の原因とその対処法についてお話ししていきたいと思います。
加齢臭のイメージ
加齢臭と聞いて皆さんはどんなイメージを持たれるでしょうか?
スーツ姿の50代から60代くらいの男性というのが漠然としたイメージが根付いているのではないでしょうか?
そもそも、なぜサラリーマンのイメージが強いのでしょうか?
加齢臭は体臭の一部ではありますが、体臭が酷いということならば肥満の方やお風呂に入っていない方、片付けのできていない部屋に住んでいる方などの方が、よっぽど酷いニオイをするだろうし、そちらにイメージが傾くのではないでしょうか?
それについては加齢臭と上記の人たちの体臭についての違いについて説明しなければなりません。
体臭とは
体臭とはクサイニオイだけではありません。シャンプーや香水のニオイだって体臭ですし、汗や唾、涙のニオイだって体臭です。
では、クサイ体臭の原因とはなんでしょうか?
それは雑菌臭です。なぜ、雑菌?体臭なんだから体から発してるのでは?という人もいますが、人間が出せるニオイって実はあまりありません。
人間の体の表面や消化器官には何千兆の細菌がいるのですから、そちらの要因の方が遥かに大きいわけですね。
皮膚組織の雑菌は人間の老廃物を食べます。その時にニオイを発するわけですね。
お風呂に入っていない方がニオうのはこのためです。
食べ物が腐るときに出る腐乱臭と何も変わりはありませんので、ニオうのは当たり前です。
体を清潔にしている人は老廃物やそれを食べる雑菌軍が少ないので、そういったニオイが少ないということですね。
雑菌臭と加齢臭の違いは?というと実は加齢臭は人間が発するニオイなんです。
なので、対策を行うことで簡単にそのニオイの発生を抑えることができます。
次の項目ではそのメカニズムについて詳しくお話ししたいと思います。
加齢臭の発生原因
加齢臭発生の主な要因、それはなんと、酸素なのです!
酸素って人が生きてくのに必要な物質では?40代〜60代の男性のニオイと何が関係あるんだろう?という人もいるでしょうが、加齢臭は40代〜60代や男性のものだけではありません。
年齢、性別を問わず、人間というのは少なからず、加齢臭を出しているものなのです!
霧をイメージしてもらうと良いのですが、霧というのは目に見えますが水蒸気は目に見えませんよね?これは湿度が関係しており、湿度30%の部屋では目に見えませんが、部屋内の湿度が100%を超えてくると霧として視認できるようになってくるということと一緒で、ニオイがキツくないと分からないというのと一緒なのです。
加齢臭の発生メカニズム
では、加齢臭の発生メカニズムについてお話ししましょう。
人間の表皮組織には皮脂細胞という皮脂を溜め込む組織細胞があります。
この細胞は、死ぬと同時に溜めこんだ皮脂を表皮外にまき、表皮は細菌から守るという働きがあります。この表皮を撒き散らす際にも酸素が使われます。(人間の細胞の動きには酸素が不可欠です。)問題はこのとき、活性酸素という酸化力が以上に強い酸素が発生してしまうことがあるのです。
この活性酸素が溜め込んだ皮脂と反応し、悪臭の原因であるノネナールという物質に皮脂を変化させます。これが加齢臭の元になるのです。
では、この活性酸素は人間の体内にどれほどあるのかというと体内の酸素の約2%が活性酸素に該当するようです。しかも表皮細胞は体内の細胞よりも数は少ないため、実際に加齢臭に及ぼす活性酸素はもっと少ない割合でしょう。
それだと加齢臭は全然ニオわないのでは?という方がいるかもしれませんが、
この活性酸素はある行為で体内で簡単に増えてしまいます。
それは飲酒と喫煙です。
飲酒
お酒の中のアルコールは肝臓にてアセトアルデヒドという物質に分解された後、炭酸と水に分解されます。(このアセトアルデヒドも悪臭物質で二日酔いの人の体臭がニオうのもこれが原因です。)分解される際に酸素が使われるのですが、強い酸化力が必要になるので、必然的にこれが活性酸素になってしまい、血中の活性酸素濃度が上がります。
喫煙
知っての通り、酸素は肺から取り入れます。タバコの煙にはニコチンやタールの他、二酸化炭素や不完全燃焼による一酸化炭素、そして活性酸素が含まれます。
これらが肺にはいると肺の酸素を取り込む力が弱まり、酸素が取り込みにくく、活性酸素が取り込みやすくなってしまうので、血中の活性酸素濃度が上がります。
イメージしている人が一緒なのは…
さて、それでは、これら二つの行動をよく行なっている人をイメージしてもらいましょう。いかがですか?
スーツ姿の50代から60代くらいの男性ではないでしょうか?
そうなのです、飲酒と喫煙が原因だからこそ、加齢臭を出している人のイメージと飲酒と喫煙をしている人のイメージが一緒なのです。
20代や30代では体の自浄作用が強いため、そこまで気になりませんが40代〜60代になってくると自浄作用が落ちるため加齢臭のニオイが強くなって他人に対して霧のようにニオイを認知されていってしまうのです。
対処法
活性酸素が加齢臭の原因というのがお分かりいただけたところで、その活性酸素を取り除く方法はないのかという話になるでしょう。
その対処法は
・運動をする
・飲酒、喫煙をしない
・ポリフェノールを摂取する
です。
運動と飲酒、喫煙をしないのはわかるけど、ポリフェノール?という方もおられると思うので、簡単に説明すると
ポリフェノールは酸素が物質と強く反応しにくくする抗酸化作用を持つ栄養のことで、
ブドウやワインに多く含まれます。
どうしても飲酒がしたいという方はお飲みになるお酒をワインに変更していただくのがようでしょう。
それでも過度の喫煙はやはり、加齢臭の原因となりますのでお勧めいたしません。
まとめ
加齢臭というものは人間が誰しも発していますが、一般的には気づかれない程度のものです。
しかし飲酒と喫煙によって、血中の活性酸素濃度が上がり、発生頻度が跳ね上がってしまいます。そうなると、今まで気になるほどニオわなかったニオイを他人や家族、よほど酷いと自分まで認知してしまうほどになってしまいます。
過度な飲酒と喫煙をされている方は自分の体臭について、今一度考えてみた方がよいでしょう。活性酸素は体に毒であり、体内細胞よりも数が少ない表皮細胞までもその毒がニオイの原因になるという程回っているということは体内の細胞はもっと酷いことになってしまっているかもしれません。
僕は、中年になって自分から発するニオイに気づかず、仕事やプライベートでの失敗を数多くしました。
当時は、ネットも今ほど充実しておらず、「ニオイで病院に行く」という発想もありませんでした。
人間は誰しもが老い、そして加齢臭は避けては通れない道なのです。
僕と同じように加齢臭が気になった人たちへ、良い情報提供をしようと特に加齢臭・口臭等のニオイに特化したサイトを立ち上げました。
ライターは看護師、薬剤師、歯科衛生士、医学部学生等医療関係者等による記事です。
全ての記事が医療法務の専門家による厳しいチェックを受けております。
僕は、中年になって自分から発するニオイに気づかず、仕事やプライベートでの失敗を数多くしました。
当時は、ネットも今ほど充実しておらず、「ニオイで病院に行く」という発想もありませんでした。
人間は誰しもが老い、そして加齢臭は避けては通れない道なのです。
僕と同じように加齢臭が気になった人たちへ、良い情報提供をしようと特に加齢臭・口臭等のニオイに特化したサイトを立ち上げました。
ライターは看護師、薬剤師、歯科衛生士、医学部学生等医療関係者等による記事です。
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