全国的に、葉巻たばこ(以下、たばこ)が吸える場所が少なくなりつつある中、「車内」を喫煙場所としている人もいるのではないでしょうか。
車内で1本でもたばこを吸うと、どうしてもニオイが残ってしまい、なかなか取れません。
そこで今回は、自分でどこまでニオイを消すことができるのか、徹底調査しました。
目次
これが真実!「喫煙者」はウェルカムではない
そもそもたばこが普及したのは、今からおよそ100年前、国家収益のために日本政府が売り出したものです。
高度経済成長すると同時に、次第に日本人男性の喫煙率は上がり、昭和40年頃には、なんと80%を超えていました。
まさに政府の狙い通り!当時のたばこ事業の売り上げは、国の経済をうるおす目的を果たしていました。
しかし、平成に入ると健康ブームが始まり、たばこを吸わない人たちが増えるにつれて、タクシーやレストランなど、喫煙場所は減りました。
たばこを吸う人にとっては窮屈な世の中になってきましたよね。
JT全国喫煙者率調査によると、この50年でたばこを吸う日本の人口80%から、今では30%まで減少したともいわれています。
(成人喫煙率(JT全国喫煙者率調査)から引用)
気持ち悪い!子供が嫌がる喫煙車の現在の状況は?
車内の「タバコ臭」は、どんなに窓を開けて換気しても、いつまでもたばこのニオイは消えないですよね。
たまたま乗ったタクシーが喫煙車両で、車に乗った瞬間に気持ち悪くなってしまったという人もいると思います。
喫煙者と喫煙車が減りつつある世の中で、たばこブームだった頃の影響が大きく出ているところと言えば、中古車販売市場です。
禁煙車と喫煙車の査定金額は、現在、予想以上に大きく差がついていることをご存知ですか?
中古車を販売する側も、禁煙車を求める人が多いことから、どうしても喫煙車の販売価格を下げなくてはならないのが現状です。
喫煙車の嫌なニオイって何?「タバコ臭」の原因を徹底分析
ニオイの原因は、たばこの煙です!その主成分とは?
たばこの煙の成分には、実に5,300種類以上の有害な物質が含まれています。
主な成分として挙げられるのが、ニコチン、タール、一酸化炭素で、発がん性物質も含まれます。
また、たばこの煙だけではなく、吸いがらにもアンモニアや、アセトアルデヒドといった悪臭が発生します。
そのほか、たばこのニオイは、数百種類の成分が混じり合っているため、「タバコ臭」を完全に消すのはとても難しいのです。
やっかいなのは、たばこを吸わない人への影響です。
受動喫煙すると、たばこを吸う人の何十倍も有害な物質が含まれることは、すでに多くの人が知っていますよね。
カーエアコンをつけた瞬間から吹き出す「タバコ臭」
なぜ喫煙車は、たばこを吸っている人がいない時でも、エアコンを付けるたびにたばこのニオイを吹き出すのでしょうか?
それは、エアコンを付けた状態で一度でも喫煙すると、エアコンの奥底のお掃除しきれないところまで「タバコ臭」が入り込み、ニオイが付着してしまうからです。
一度たばこのニオイ成分が付着してしまうと、いつまでもたばこのニオイは消えることなく、車内全体に残るのです。
車内のニオイを改善する方法とは⁈
カーエアコン自体を洗浄することからはじめましょう!
カーエアコンには「タバコ臭」以外にも、カビ菌やホコリも含まれます。
このような多くのニオイを改善するには、フィルターの掃除や、フィルター自体を取り替えれば改善されます。
エアコンのフィルター部分に注目しながら、どうすればニオイが改善されるか、順を追ってお伝えします。
まず知っておきたい事として、エアコンフィルターの「有るタイプ」と「無いタイプ」があります。
それぞれエアコンフィルターの洗浄方法が違うので、どちらのタイプなのか確認しておきましょう。
エアコンフィルター無しの場合
- エアコン専用の洗浄剤を用意して、グローブボックス(助手席前方にある収納ボックス)を外します。
- エアコンの排気設定を「足元」に切り替え、グローブボックスが設置されている部分の奥にある、エバポレーター(冷却装置)の下に、液漏れで車内を汚さないための大きめなタオルを敷いておきます。
- 内気口から風の吹出口に洗浄剤のノズルを差し込み、エバポレーターに向けて噴射します。この時、洗浄剤が跳ね返る可能性があるので注意しましょう。
- ノズルをきちんと奥まで差し込み、まんべんなく噴射し、洗浄剤に記された設定時間までおいておき、最後に、エアコンを10〜15分送風にしましょう。
エアコンフィルター有りの場合
- カーエアコン専用の洗浄剤を準備し、グローブボックスを開けて取り外し、エアコンフィルターのカバーを外します。
- ブラシなどを使って、フィルターに付いたホコリやカビを取り除きます。
- カーエアコン専用の洗浄剤にフィルターをつけ置きします。
- 水でよく洗浄剤を洗い流した後は、フィルターを戻し、エアコンの排気設定を「足元」に切り替え、しっかり乾燥させましょう。
自分でやるのが難しい場合は、プロの業者に任せましょう。
以上の手順でエアコンフィルターを洗浄すれば、カーエアコンの独特のニオイや「タバコ臭」は、かなり消臭できます。
同時に、エアコン吹出口に芳香剤を取り付ければ、よりクリーンな空気へとグレードアップさせることができますね。
座席シート・フロアマット・天井などに付着した「タバコ臭」
シートに染み込んだたばこの煙も「タバコ臭」の原因の一つです。
特に布地が使われている部分は、ニオイが染み込みやすいです。基本の拭き掃除からはじめましょう。
まず、タオルを水で濡らして固くしぼり、シートやダッシュボード、天井などに付着したヤニをしっかりと拭き取りましょう。
足元にあるフロアマットも、靴底の汚れがついて、雑菌が増えるところなので、ニオイの原因になります。
特に、雨の日に窓を閉めて喫煙すると、「タバコ臭」だけでなく、湿気と汚れでフロアマットの雑菌が繁殖しやすくなり、ニオイも倍増してしまいます。
梅雨時期などは、ゴム製やプラスチック製のフロアマットに変えると比較的ニオイを抑えられるでしょう。
最後に、汚れたマットは必ず洗って、しっかりと天日干しすることもお忘れなく。
お掃除でも取れない「タバコ臭」は、専用のスチーム消臭剤で改善!
拭き掃除では限界があるので、ヤニを拭き取った後にぜひ試して頂きたい方法があります。
それは「車専用のスチーム消臭剤」を利用することです。
スチーム状になった消臭剤が広がり、車内の「タバコ臭」を軽減させる効果的な方法です。
細かい手順がありますので、使用の際は、説明書をよく読み、事前に準備するものを確認しておきましょう。
また、消臭中はエンジンをかけたまま数十分放置するので、アイドリングできる場所をあらかじめ決めておきましょう。
スチーム消臭剤の簡単な手順は以下の4つです。
- エンジンをかけてから、エアコンを内気循環に切り替えます。
- 上半身送風に設定して風量を最大にします。
- スチーム洗浄剤を助手席の足元に設置し、軍手をはめた手でスタートボタンを押し、指定の時間まで車内にスチームを浸透させておきましょう。
- 決められた時間が経ってから、ドアを全開にして換気を行ってください。
拭き掃除だけでは表面の汚れしか取れないところを、スチーム洗浄をすることで、繊維の裏側まで浸透し、除菌もしてくれます。
これでニオイはだいぶ軽減されるでしょう。
車内の「タバコ臭」を和らげる消臭剤、タイプ別に徹底比較!
完全にニオイは消せませんが、誰もが知っている方法で、車内を快適にできます。
タイプ別に車の消臭剤を試してみましょう!
喫煙者には、たばこ専用の消臭剤
喫煙されている人にオススメなのは、灰皿に入れるビーズ状の消臭剤です。
灰皿に残ったたばこの吸い殻や灰のニオイを、ビーズの消臭剤が直接ブロックします。
置き型タイプの消臭剤
手軽で人気があるのは、置き型タイプ!種類も豊富で、芳香剤の効果もあります。
置き型タイプでも、液状のものは、しっかりと取り付けないと、倒してこぼす可能性があるので、使用の際は注意しましょう。
ただし、芳香剤のかわりにはなりますが、根本的なニオイの改善にはなりません。
スプレータイプの消臭剤
気になるニオイがする車内のあちらこちらに直接スプレーすれば、ピンポイントで消臭できます。
スプレータイプの消臭剤は、かなりニオイ改善には有効です。
主に、天井やシート、マットについたニオイを取りたい時に役立ちます。
エアコンの吹き出し口に取り付けるタイプの小さな消臭剤
テレビCMでも、有名ですね。
イージークリップ方式の消臭剤とも呼ばれます。
カーエアコンの吹き出し口に挟むだけで、エアコンをオンにすれば、一気に車内全体のニオイを変えることができます。
タバコ嫌いな方が喫煙車に乗らなければならない時は?
喫煙車にあらかじめ乗るとわかっている場合、コロナ対策で習慣付いたマスクをひと工夫してみましょう。
コロナ禍で開発された除菌効果のある消臭剤を、自己防衛として使ってみるのも一つの方法です。
喫煙車に乗った瞬間のニオイをブロックするには、アロマなどの好きな香りを馴染ませたマスクの着用をオススメします。
また、カー用品でなくても、市販の除菌スプレーやミストには「タバコ臭」を軽減してくれるものもあります。
お好きな香りを選び、車に乗り込む前に、服全体にシュッとかけておけば、喫煙車のニオイ移りを抑えてくれますよ。
なお、消臭スプレーやミストを選ぶ際は、シトラス系の香りなど、なるべく控えめな香りを選ぶと、同乗者にも違和感なく、さりげなくたばこのニオイを避けることが可能です。
まとめ
「タバコ臭」の主な原因は、たばこの煙の主成分です。
日常的に、出来る限りこまめに車内のこびり付いたヤニを拭き掃除し、エアコンフィルターのお掃除で徹底除去すれば、「タバコ臭」を軽減することができます。
しかし自力で完全にニオイを消すことは困難で、多少のニオイは残ってしまいます。
どうしても気になる方は、プロの業者へ依頼する必要性が出てきます。
「タバコ臭」をプロに依頼すると、簡単な作業でも約5,000円ほどかかりますが、フィルターなどを取り替える作業には約3〜5万円ほどかかります。
喫煙されている方で、喫煙車のニオイ改善を考えている方は、電子タバコに変えてみてはいかがでしょう。
また、車内での喫煙をやめることで、「タバコ臭」にサヨナラできることは間違いありません。
今後、ますます需要が高まる喫煙車のニオイ除去!各メーカーの「タバコ臭」改善に向けた消臭剤開発に期待しましょう。
僕は、中年になって自分から発するニオイに気づかず、仕事やプライベートでの失敗を数多くしました。
当時は、ネットも今ほど充実しておらず、「ニオイで病院に行く」という発想もありませんでした。
人間は誰しもが老い、そして加齢臭は避けては通れない道なのです。
僕と同じように加齢臭が気になった人たちへ、良い情報提供をしようと特に加齢臭・口臭等のニオイに特化したサイトを立ち上げました。
ライターは看護師、薬剤師、歯科衛生士、医学部学生等医療関係者等による記事です。
全ての記事が医療法務の専門家による厳しいチェックを受けております。
僕は、中年になって自分から発するニオイに気づかず、仕事やプライベートでの失敗を数多くしました。
当時は、ネットも今ほど充実しておらず、「ニオイで病院に行く」という発想もありませんでした。
人間は誰しもが老い、そして加齢臭は避けては通れない道なのです。
僕と同じように加齢臭が気になった人たちへ、良い情報提供をしようと特に加齢臭・口臭等のニオイに特化したサイトを立ち上げました。
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